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技術資料 スクリーン印刷の技術についてまとめてあります。

技術検証

1.スクリーン紗の選定にお役立てください。
【常識のウソ】#325メッシュでのファインパターンの実証
SUS#325メッシュを利用して、50μライン印刷を行う、線径の規格が16Φ(開口率63%)、28Φ(開口率41%)、とある場合、ほとんど人は、細い経線の紗を利用した製版が、細いラインが形成できると信じて疑わないと思います。#325メッシュの場合ですと16Φを選定され製版依頼を行われます。実際に16Φと28Φ線径でテストを行いましたテスト結果は、紗の線径選定が間違えでした。経線が印字ラインを跨ぎ邪魔をしている製版の方がファインパターン、細いラインを印字するのにニジミ、ラインの欠けが無くキレイに印字できました。16Φの製版で見る限り、ラインの途中に邪魔な糸が少なく、悠々のオープニングを確保できているにも関わらず、ニジミ等の発生で美しく、キレイなラインが描けませんでした。

使用用品
ペースト粘度 400dPa・s 銀ペースト
ワーク ソーダライムガラス
スキージ高度 70度 平スキージ

機械設定
スキージ角度
70度
スキージ圧力 0.25Mpa
クリアランス 0.9mm
スキージ速度 60mm/sec

  BS325メッシュ28φ HS325メッシュ16φ
  開口率:41.2% 開口率:63.3%
製 版 S E M 画 像   50μ
スキージストローク方向
スキージストローク直行方向
このような結果から、スクリーン印刷は、ペーストの噴出を制御する印刷技術と思います。
仕切り
2.スキージ低印圧の検証(低すぎる印圧での位置の伸び)
検証 印圧は低いほど良いのか
低すぎるスキージ印圧が引き起こす印刷パターンの伸び

スクリーン印刷において、高すぎるスキージ印圧はスクリーン版にダメージを与え、印刷品質を低下させることは広く知られるようになりました。そして、印圧は低いほうが良いという「低印圧印刷」の考え方が一般的になり、さらに「印圧は低ければ低いほうが良い」という間違った考えも蔓延しています。それは「印圧が低いほどスクリーン版にダメージが少なく、寸法精度が良くなる」との期待感があるための意見だと思います。
この考えが間違っている事を検証するため、印圧と印刷寸法との相関のデータを採りました。
結果は、驚くべきものでした。適正印圧から、印圧を下げて印刷すると、スキージのストローク方向だけ印刷パターンが「伸びる」現象が起きたのです。そして印圧を元に戻すとパターン寸法は元に戻りました。なお、弊社での適正印圧とは、印刷膜厚のバラツキが最小となる0.32MPaです。
今回、印圧を下げる事により、パターンが伸びた量は、200mmに対して約40μm、200ppmです。
通常スクリーン印刷では、適正な印刷条件によるスクリーン版の弾性変形はスキージの長さ方向で100ppmで、ストローク方向では60ppmです。(PDP用大型版でのデータより)
今回の結果は、印圧を下げる事で、ストローク方向にさらに200ppm伸びたことを表しています。
合わせて260ppmとは、スクリーン版が塑性変形してもおかしくないほど大きな値です。
そして、印圧を元に戻すと印刷パターンも元に戻る事から、これはスクリーン版の変形ではないと考えられます。
*(parts per million, 1/100万)


適正印圧と低すぎる印圧での印刷座標検証

1.適正印圧の範囲では印刷パターンは安定している。
2.適正印圧の範囲で、スクリーン版寸法に対して、印刷パターンは60ppm程度伸びている。
3.適正印圧から、0.150Mpa下げると、印刷パターンは約200ppm伸びる。
4.印圧を適正印圧に戻すと印刷パターンは元のサイズになる。
5.このことからスクリーン版は、塑性変形するような260ppmの全体の変形はしていないと考えられる。

これらのことから「低すぎる印圧ではスクリーン版は伸びないが、印刷パターンだけが伸びている」と推測できます。
この現象のメカニズムとして考えられるのは、乳剤面と基板面とのミクロ的なスリップ又は乳剤部分のみストローク方向への変形などですが、現時点では確認できていません。
しかし、低すぎる印圧は印刷膜厚バラツキだけでなく、寸法精度にも悪影響を与える事は間違いないです。
仕切り